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『くも漫。』奥様刑事の事件ファイル-新感覚くも膜下出血ミステリー!「学はどこで倒れたか?」【前編】

更新日:

著者:吉原さん

前回の記事で、「3回くらい爆笑した」とか書いたわりにその根拠にほとんど触れていませんでしたね。

改めて、一番笑ったところをご紹介します。

それは、両親を含めた親族一同による「作者はどこで倒れたのか?」を探るミステリー仕立ての一幕。

中川家親戚一同が見舞いに

(リイド社/中川学『くも漫。』第10話 お見舞い①)

未読者の方はぜひ「どこで倒れたのか?」を一緒に考えてみてください。

果たして、どの時点で気がつくでしょうか!

それでは、よろしくお願いします!

状況整理

まず、状況の整理から。ここは札幌のN記念病院。

作者は「くも膜下出血」で倒れて緊急手術を受け、ようやく一般病棟にうつったところです。

お見舞いに親戚一同集まったところで、おもむろに叔父さんの一人から質問が飛びます。

「札幌のどこで倒れたの?」

と。

ここで、「どこで倒れていたのか」を触れてほしくなさそうな作者の中川学先生から状況の説明があります。

「よく、覚えていない」という前提のもとに、以下の情報が提供されました。

※余談ですが、中川先生は("余計なうそはつかない" これ、うそをつく時の鉄則!!)と申しております。

  • その日は早朝に家を出て JRで札幌へ向かいました
  • それで札幌駅に九時半ごろ着いて すぐに映画を観に行きました
  • その後「昼ごはん何食べようかなー」と思いながらぶらぶらしていたら 転んで
  • その日は午前中とても晴れたので雪が解けて道全体が水たまり状態でした
  • その上に転んだものだからズボンが水浸しに
  • それで新しいズボンを買おうと思い服屋に寄ったんです
  • ズボンを購入し店を出て
  • ラーメン屋に入りました

…と、ここから先の記憶がないのだそう。

病院側からの情報としては、

  • 狸小路のアーケードの近くで倒れていた

とのことで、それ以上詳しいことは教えてくれないそうです(変ですね)。

エピソード1 忘れられたクツ

ここでひとつの問題が発生します。

「どうも腑に落ちない」として中川先生の父が「クツが見当たらない」というのです。

もし倒れた場所が外だったとしたら、クツを履いていないのはおかしいですね?

確かにそれは腑に落ちません。

では、中川先生が倒れたのは屋内ということでしょうか?

まなぶ一派の仮説

ここで、中川先生がわかっちゃいました。

担架に乗せるときに、救急隊の人がクツを脱がせて、そのクツをいったんその場に置いてそのまま忘れてしまったのではないか、というのです。

ふむぅ、理屈は通った。

奥様刑事の推理

「えー でもさ でもさ」

「待った」が入りました。父方の伯母・中川智佐さんです。

彼女は持っていたカバンや他の荷物の有無を確認したあとで、

(智佐おばさん)

仮に担架に乗せるときにクツを脱がせたと考えて どうしてクツだけを忘れて他のものは忘れずに持ってこられたのかな?

カバンや他の荷物に気づいた時点でクツにも気がつくと思うんだけど

智佐おばさんの推理①

(リイド社/中川学『くも漫。』第10話 お見舞い①)

むむ、鋭い。確かに。

エピソード2 靴屋で倒れた?

ここで物語は新たな展開をむかえます。

中川先生の母が「クツがもったいない」と気にして、なんと直接「どこで倒れたのか」を救急隊員に電話して訪ねてくれたとのこと。

なんと! 事件は解決じゃないですか。

なぜか中川先生はビビった様子でしたが、発せられた「狸小路の近くの靴屋」という答えを聞いて安堵したような表情でした。

なんなんでしょうね? ともあれ一件落着と言えるでしょう。

エピソード2-① 試し履き

(智佐おばさん)

靴屋で倒れると なぜクツを置き忘れることになるんだろう?

智佐おばさんの推理②

(リイド社/中川学『くも漫。』第11話 お見舞い②)

それは・・・まぁ、試し履きしていたんですよね。

そのためにクツを脱いで・・・あれ?

クツを脱いでいたとしたら、靴屋のクツを履いていたということになる、のか?

だとしたら・・・。

まなぶ一派の仮説・拓司おじさん

「あのー いいですか?」ここで母方の伯父・神永拓司さんが登場。

おもむろになぜか持っていた赤いボールペンを2本出して説明してくれます。

拓司おじさんの仮説①
拓司おじさんの仮説②

(リイド社/中川学『くも漫。』第11話 お見舞い②)

ふむぅ。理屈は通った。

奥様刑事・智佐おばさんの推理

…と思いきや、ここで智佐おばさんから物言いがつきます。

なんと、この場で実際に試し履きの実演をはじめてしまいました。

なんなんでしょうこの展開。金田一少年かコナン君みたい。

さて、病院のスリッパを使って実際に試し履きをやってみると…。

「あっ そうか!!」拓司おじさんが気づきます。

(智佐おばさん)

そうなんですよ

クツを履きかえる時に両足とも脱いだ状態になることってないんです

つまり「クツを履きかえている最中に倒れた」と考えた場合 クツを片方または両方とも履いた状態で倒れていないとおかしいんですよ

智佐おばさんの推理③

(リイド社/中川学『くも漫。』第11話 お見舞い②)

いやー、聡明な伯母さんですね(っていうか完全に楽しんでいる…)。

中川先生の細かい図表も心憎い! 智佐おばさんの推理は続きます。

「両方のクツを置き忘れてきたことから考えて、実際は両足とも脱いだ状態で倒れていた。

「ということは『クツを履きかえている最中に倒れた』という考え方自体があやしく……」

エピソード2-② クツをすべて脱ぐとき

むむむ、根本から疑うこととなりました。

靴屋でクツを履きかえているとき以外で、クツを脱ぐ状態ってあるんでしょうか?

ひょっとすると、倒れた場所は靴屋ではな…

まなぶ一派の仮説・中川学

「いや でも それはどうなんだろう?」

ここで、倒れた張本人・作者の中川先生から疑義が。

「あらかじめ両方脱いでおいて それから店のを履くというやり方だってありますよ。」

あぁ、そっか。そうだそうだ。

私も靴を履きかえる時はいつもそうしています。最初に全部脱いでから新しいのを履かないとなんだか気持ち悪いんですよ。

中川先生が脂汗をかいているのがなんとなく気になりますが、そんなに深く考えるような話じゃなさそうですね。

奥様刑事・智佐おばさんの推理

あらら?

そんな中川先生のコメントは軽く流し気味に、智佐おばさんは実演をはじめてしまいます。

なにか確信めいたものでもあるのでしょうか?

まずはそちらに目をやってみましょう。

智佐おばさん「じゃあ まなぶ君のやり方で やってみるね」「ぬぐ」「・・・」

智佐おばさん「上げてる足をおろさないと 右のクツにとりかかれないです」

中川先生  「えっ!? ふつうにおろせばいいのでは……」

智佐おばさん「それだと靴下が汚れます」

智佐おばさんの推理④
智佐おばさんの推理⑤

(リイド社/中川学『くも漫。』第11話 お見舞い②)

「それだと靴下が汚れます」と言っている智佐おばさんの表情に注目してください。

やっぱりなにか確信しているようです。しかもどことなく楽しそうじゃないですか?

しかし、靴屋の床に足をおろしただけでそんなに汚れるでしょうか?

どんだけ潔癖症なんだって話に…。

(智佐おばさん)

いやー おろせないよ

当日の店の床は ドロドロだったんだから

智佐おばさんの推理⑥

(リイド社/中川学『くも漫。』第11話 お見舞い②)

なんなんでしょう。このむやみやたらに楽しそうな智佐おばさんの表情は。

あっ。

そういえば、さっき中川先生も道全体が水たまり状態だったって…。

であれば、確かに店内の床も汚れていた可能性も高い!

あ~、確かにその状態で靴下履いた足を床につけたくないですね。

拓司おじさんがなんかフォロー入れてくれますが、ちょっと無理があります。

拓司おじさんの仮説③

(リイド社/中川学『くも漫。』第12話 お見舞い③)

この後も男性陣からのフォローが続きますが、決定的な説得力を持つ説はでてこず。

勝ち誇った顔で、智佐おばさんから「倒れたのは別の場所」であることが告げられます。

さぁ、皆さんはもうわかりましたか?

(後編につづく)

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