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『くも漫。』奥様刑事の事件ファイル-新感覚くも膜下出血ミステリー!「学はどこで倒れたか?」【後編】

更新日:

著者:吉原さん

さて、前回より続くミステリー仕立ての一遍の続編となります。

かなり条件が出そろってきましたが、皆さんはもう判断はつきましたか?

それでは、さっそくいってみましょう。

新感覚くも膜下出血ミステリーの解決編、よろしくおねがいします!

エピソード3 解決編

さて、靴屋でなければいったいどこで倒れたというのか?

その場所がどこであるかまではわかりませんが、以下の2点が整理されました。

  • 中川先生は土足では入れない場所にいた
  • 脱いだクツは 脱いだ本人や荷物から離れた場所にあった

おっと。早くも中川先生はなにか思いついたようですよ。

「居酒屋じゃないですか」

居酒屋にはかなりの確率で「こあがり」があって、こあがりに上がると脱いだクツはその場に置いたままか下駄箱に入れるため離れることになります。

な~るほど。確かに、下駄箱にクツが入ってると命に係わる状況の中ではそこまで気がまわらなさそうですね。

救急隊員が忘れて行ったのもうなづけます。

これはもう、「居酒屋」で決まりかな?

ここで看護師さんが入ってきて、症状の説明をしてくれます。

中川先生の病状も落ち着き、随分良くなってきているようですね。

あ~、よかったよかった。いろいろと一件落着のようです。

父方の伯母・山中富  「まなぶ君 よかったねー」

母方の叔母・藤谷千枝 「順調に 回復してるね」

母方の従兄妹・坂本真子「きっと早く 退院できるよー」

奥様刑事・智佐おばさん「倒れた場所 わかりました」

智佐おばさんの推理⑦

(リイド社/中川学『くも漫。』第12話 お見舞い③)

・・・・・・。

いや~。このシーン何回読んでもおもしろいなぁ。全編通して一番好きなページです。

このごくごくふつうの「流れ」の中から、ふいに背景のそろった平易なコマ割りと単一的なテンポから投入される最後の一コマの智佐おばさんのセリフ。

いろんなところを全部そろえてきているがゆえに、そのセリフの異質さだけが際立って浮く演出です。本当に笑かしてくれます。

皆が体の心配しているところで、ひとりだけ別の方角を向いている智佐おばさんは一体なんの使命感に取り憑かれているのでしょうか。

しかし、そうなのです。正しいのは智佐おばさんです。

真実はいつもひとつ!

智佐おばさんの思考回路は、真実に辿りつくまで止まることなどないのです。

奥様刑事・智佐おばさんの推理

「謎はすべて解けた!」状態に入った智佐おばさんの推理は佳境に差し掛かります。

これにて最後の整理を行います。

  • 土足禁止
  • 脱いだクツは本人や荷物から離れた場所に置く
  • 狸小路の近くにある
  • 血圧が上がる場所
  • 智佐おばさんの推理⑧

    (リイド社/中川学『くも漫。』第12話 お見舞い③)

急に血圧の話がでてきます。いったいなんだというのでしょうか?

コマの背景が黒塗りであることと、智佐おばさんの顔面アップに迫るものを感じます。

まるで"王手"や"チェックメイト"をかけたようなダメ押し感…。

しかし。

今更のそもそも論なんですが、北海道民ではない私はどうも、「狸小路」なるものがピンとこない。

そもそもどこなんですか狸小路って??

Google先生のお力を借りましょう。

狸小路↓

へー。こういうところなんですねぇ。

と言っても、土地勘のない私が見てもさっぱりよくわかりませんね。

わざわざ調べてはみたものの、なんの意味もなかったようです。

そうこうしているうちに、なんとここでもう一人「倒れた場所」がわかっちゃった人があらわれました。

(みなさん真剣に考えてくれて、ありがたいですね!)

まなぶ一派の仮説・従兄弟の洋ちゃん

北海道のジョン・トラボルタこと、従兄弟の洋ちゃんからはこんな仮説が提案されました。

「サウナだ」

なるほどっ! サウナであれば入店前にクツを脱ぎますし、脱いだクツは本人や他の荷物から外れます。

狸小路付近にはこういうお店が結構多いそうで、入れば確実に血圧があがる…。

この説は有力ですね。先ほどの条件をすべて満たしています。

奥様刑事・智佐おばさんの回答

「洋介 それは違うわ」

従兄弟の洋ちゃんからすれば、実の母である智佐おばさんから入るソッコーの指摘。

智佐おばさんが言うには、サウナでは病院と救急隊がウソをついたことの説明がつかないと言うのです。

では、ウソをついてまで本当の場所を隠した理由はいったいなんだというのでしょうか?

みんなで耳を傾けてみましょう。

明晰な智佐おばさんが「おのずとたどりついた」という、一つの答えとは・・・(ゴクリ)。

(智佐おばさん)「サウナじゃなくて」

( 勇 おじさん)「いつまでしゃべってんだ!!」

智佐おばさんの推理⑨

(リイド社/中川学『くも漫。』第12話 お見舞い③)

※一応ミステリーなので正解の場所は黒塗りしております。ぜひ本作を手に取ってご自分の目でお確かめを。

なんと!

そこで響きわたった声の持ち主は、智佐おばさんの夫・北海道のハーベイ・カイテルこと勇おじさんです。

勇おじさんは中川先生の体のことを心配し、他の患者さんの迷惑も鑑みてすぐに皆に帰るように促しました。

やたらとガタイのいい男、北海道のジョン・トラボルタこと従兄弟の洋ちゃんが「即」奥様刑事・智佐おばさんを確保し退室を促します。

うーん。鮮やかなお手並み。

しかし、結局どこで倒れたか聞けずに残念でしたね。どうも智佐おばさんは、真実をつかんでいた様子だったのですが…。

なんか楽しそうな顔をしていたので「楽しい場所」なのでしょうか?

おっと。

勇おじさんが戻ってきました。妻である智佐おばさんのことを詫びにきてくれたようです。

「それにしても大変だったね」

勇おじさん「色々と」

勇おじさんとの漢の友情

(リイド社/中川学『くも漫。』第12話 お見舞い③)

まとめ

「作者がどこで倒れたか?」で、こんなにもスリリングなミステリーが繰り広げられるとは驚きでした。

日常を事件化するのがすごく巧いというか、作者本人も言う通り、サービス精神が旺盛なのでしょう。

このミステリー仕立ての一幕もあくまで一例であり、細かいところに仕掛けが多くて深刻な話も楽しく読まされてしまいます。

あとがきにはなんと中川先生の執刀医によるくも膜下出血の医学的な基礎知識や予防のチェックシートなど至れり尽くせり。

ほろっとくるところもあり、内容がギュッと詰まった一作ですね。おすすめです。

ところで、皆さんは中川先生がどこで倒れたのか、わかりましたか?

気になる人はぜひ、実際に読んで確かめてくださいね。

(そういえば、智佐おばさんに反論していたのはなぜか男性陣ばかりでしたがどうしてだったのでしょう?)

それでは、また!

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