「母の日」に読みたいマンガ作品【記事まとめ】

テーマ「母」

著者:吉原さん(@yoshihara_san

「母の日」は毎年5月の第2日曜日です。

今日は「母」をテーマにしたマンガ作品を、これまでの記事の中から紹介したいと思います。

ここで紹介する「母」は素晴らしい母ばかりではありません(むしろ少数派)。

が、石に布団は着せられないこともまた事実。

いろんなケースの母、いろんなケースの親子関係をみながら、考えるべきことを考えてみましょう。

そして母親がご存命の方は、「母の日」をきっかけに、1年に1度くらいは「母」という存在について思いを寄せ・・・とかは言いませんよ。

そんなもの「母の日」なんてきっかけにせずに、随時考え、随時実行すればよろしい。

新井英樹『いとしのアイリーン』では、「親孝行は素早くせいっ」とツルさんが言ってましたが、異論の余地なし。
やるなら、素早くっ。

いろいろ事情があってそうでない方は、それなりに。

そういうことのきっかけになれば幸いです。

それでは、よろしくお願いします!

「母の日」の由来

一旦紹介に入る前に「母の日」の由来くらい調べておきましょう。

なぜって、「母」についてただならぬ思い入れがある人が関わったに違いないですからね。

これから母について考察するに一助となるかもしれません。

…(ポチポチ検索)…

さて。起源はアメリカ合衆国なんですね。

アンナ・ジャービスという女性が、亡き母を思い、すべての母を称えるために働きかけたのが功を奏し、アメリカの「祝日」として成立したのだとか。

しかし。

やがて商業化されていく「母の日」に反発し、今度は反対運動に傾倒。

亡くなる頃には、遺産をほとんど使い尽くし貧しくなっていたそうです…。

(…あれ、どうしよう。軽く母の日の由来書いて、「母、大事だね!」みたいな明るい滑り出しからはじめようと思ったのに、なんか思ってたんと違う…。)。

まぁ~、あの……要は誰にとって軽く流せない存在、ってことですよ。「母」という存在は。

もういいか。紹介に移ります。

押切蓮介『HaHa』

今や売れっ子の押切蓮介先生の『HaHa』です。多作の作家ですが、その作品中にチラホラ登場しては「正しい説教」をくれる「母」。

母子家庭でしょうか、父の姿は見えません。

その影響は大きかったのでしょう。この『HaHa』という作品からは、一度しっかり母について描きたかったような欲求と熱を感じました。

若い頃の母と、その母(祖母)の、愛と説教の連鎖の話です。一応ノンフィクションのジャンルになるのでしょう。とは言え、いつもの押切先生のノリで楽しく読めるように描かれています。

人には歴史があるもの。機会があったら、親の話はうかがってみるべきだと思います。

順番で数えれば、自分よりも早く亡くなるわけですから。

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宮川さとし『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』

さて。宮川さとし『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』は、まさに母を亡くした話です。

ギャグ作品が多い先生ですが、この作品はノンフィクションですね。

これは、必見の一冊!!

正面から「母を失う」という体験を誠実にマンガ化。

話は母へのガン告知のシーンからはじまり、母が死ぬまでの生活、母がいなくなった世界での生活が描かれます。

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またタイトルについて「衝撃的」と言われることもあるそうですが、実態としては全然そんなことはないです。

以下の記事でしつっこくタイトルを分解しながらそのことを説明していますので、見てみてください。

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私はこのタイトルのおかげでこの本を手に取りました。必要な人が必要な本を買えたので、良いタイトルです。

ひさうちみちお『精G 母と子の絆』

この本は凄い!

ひさうちみちお『精G 母と子の絆』は、主人公と認知症の母とのやりとりや生活が私小説風に語られます。

こう…一言では言い表せない、他の作品にはない魅力と下世話なリアリティが詰まった作品。

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50代の男が、我が母を冷徹…冷静に分析する感じとか、そうして批判的に捉えていたとしても、息子として受け入れるべきことを受け入れ、淡々と日々をまわしている感じが、なんともリアル。

“力み”を感じないリアリティですね。

私小説風であるがゆえか、主人公がもともとそういう人物なのか、たまに倫理観や羞恥心を微塵も感じさせない発言が飛び出したりして、すごくいい。

(笑っていいのかな…?)と思いつつ、とりあえず笑っちゃう。

それから認知症の母の(主に被害)妄想を可視化する試みも見どころがありました。

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ガッチガチのエンタメ好きにはおすすめしませんが、独特のリアリティを携えた作品でおすすめです。

センスにハマれば笑えもします。

田房永子『母がしんどい』

過干渉な母親と、それにさらされる娘の物語。ノンフィクションです。

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家庭は究極の密室空間なので、そこで依存や共依存が起こると、いろいろと逃げ場がありませんよね。

近藤ようこ『ホライズンブルー』

今度は加害者側。

主に「育児放棄」という児童虐待をしてしまった女性が、カウンセリングを受けながら過去を思い起こす形式をとった作品です。

主たる要因は「母」と「妹」。幼いころから”自尊心”を削られ続けて生きてきたことが深く影響していました。

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『精G 母と子の絆』とはまた別の意味でリアリティが高く、繊細な表現。

その少女時代の描写には、特に弟や妹がいる人は共感する部分も散見するのではないでしょうか。

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主人公を含めて、「母」が与える影響は大きいものです。

そのことのひとつの証明を、この作品に見ることもできると思います。

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歌川たいじ『母さんがどんなに僕を嫌いでも』

今回ご紹介する作品の中で、最恐の母かもしれません。

ノンフィクションです。

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どっからどうみても完璧な”児童虐待”を受け、壮絶な半生をおくった筆者が筆をとった本作。

タイトルからも、強い意志で描かれていることが想像できますね。

大人になってから、精神的な意味で母とがっぷり四つに組む辺りのくだりは圧巻。憎愛だけで語れない何かがそこにあります。

まずは、読んでみるしかない作品。

まとめ

「母」をテーマにした作品を今回は紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

すべての人は母から生まれるだけあって、マンガ作品に描かれる「母」は皆、具体的なイメージを持って描かれるものが多い気がします。

いろんな「母」やいろんな「親子関係」があるでしょうから、一概には言えないのですが、それが「母の日」でなくとも、時々、折々、頭の中で整理しておくに値するテーマと言えます。

最後にご紹介しますが、私、「母」と言えば、業田良家『自虐の詩』の、このコマが凄く印象的で。

幸枝「この町に住む すべての人が 母から生まれた」

『自虐の詩』母から生まれた
(竹書房/業田良家『自虐の詩』下巻 「母から生まれた」)

父子家庭という環境であるがゆえに、確かに「母」という存在を意識してしまう作品でした。

機会があれば、この作品も多くの人に読んで欲しいと思います。

それでは、また!

上下巻完結!

上巻

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